不登校は7年連続で増加しており、しかも2019年度には小学生の不登校は5万3千人余、中学生に至っては約12万8千人に及んでおり、過去最高を更新している。
全ての児童生徒が通う義務教育段階でこのような事態に至っているうえ、その数が増えていること自体、大きな問題であろうが、そこに至った理由や経過は様々なものがあるだろう。それを単純に現象面だけをとらえて不登校と一括りにするのではなんの解決にもならない。
その意味で、「不登校」という一語ですべてを括り、総論で対応しようとするのではなく、それぞれの事情等に応じて別の語を用いる方が対策を講じるうえで効果的だと思うがどうだろう。
具体的には、これまでの「不登校」という語は、全体を表す語として引き続き使用する一方で、その理由・状況に応じて、次のように区分するのだ。
非登校:学校には違和感があり、他に良い場所があればそちらを選びたいと思っているが、まだ自
分に相応しい学びの場が見つかっているわけではない。
拒登校:自分が学ぶ場として、学校は明らかに不適切であると認識しており、登校を明確に拒否す
る(別の学びの場がある)。
:「否」登校でも良いが発音上「非」登校と区別がつかないことに留意。
嫌登校:登校はできればしたくないと思っているが、周囲の言動・様子からいやいやながら登校を
続けている(不登校予備群)。
避登校:「非」や「拒」ほど、明確・積極的な意思はないが、登校は「何となく」「できれば避け
たい」という状態。
苦登校:何とか登校を続けているが、それが苦痛となっており、それから逃れるためにも不登校に
なるのが近い。
悲登校:登校できずにいるが、できれば登校したいと思っており、それには現在の障壁・悩みが解
消されることを願っているが実現せずに(不登校を悲しんで)いる。
あくまでも一例である上、各定義にはさらなる検討が必要だろうし、より良い分類もあるだろう。但し、このようにして原因・状況別に区分・整理することで、より具体的・効果的な方策を講じることが可能になることは間違いない。
そして、これらのうちで、自らの意思で不登校を選んだ「拒」や「非」については、その判断を認め、彼ら/彼女らに相応しい学びの場をしっかり用意することが必要であるが、それ以上に「苦」や「悲」、さらには「嫌」で区分される児童生徒への対応を何よりも急ぐ必要があることは言うまでもない。
児童生徒の命にもかかわる問題であることを踏まえれば、「個に応じた」対応は学力対策以前に、まずここにこそ行うべきであることは明らかだ。

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